ネットショップで販売している商品数が少ないと、集客やデザインなどの面でお悩みの方もいらっしゃると思います。
本記事では、商品数が少ないお店に向けて、
- 「商品数を増やす際のポイント」
- 「集客や売上アップの対策」
- 「デザインの見せ方」
などの基本的な考え方についてお話しています。
商品数は集客や売上に関係している
ネットショップで取り扱っている商品の数が少ない場合、自社ブランドやオリジナル性、希少性の高い商品を扱っている場合も少なくありません。
オリジナル商品は、他商品には無い特徴や魅力があると思いますので、それが差別化にもなり価格競争などにもなりにくく、利点と言えます。
しかし、オリジナル性が高いが故に、数を増やすことが中々難しいところがあります。
商品数が少ないから購入されない!?
下図は、PayPal Pte. Ltd. およびJECCICAが2万人の消費者を対象に調査したデータで、「中小のECサイトで商品を購入していない理由」が記載されています。
出典:中小EC企業向け2016年EC戦略白書 PayPal Pte. Ltd. &JECCICA
データからわかるように「取り扱っている商品数が少ないから」という内容が、購入しない主な理由の3番目にきています。
このことからユーザーは、商品数を意識している、購入する上での指標としていることがわかります。
また、「その企業、会社のことを知らないから」という理由が1番目にきているところも重要視しなければいけません。
認知度や信頼性も大きく関係していることが見てとれます。
本記事では主に「商品数が少ない場合の対策について」お話をしているので、ネットショップの信頼性(安心)に関連する記事については、以下をご参考にしてください。
商品数が増えると入り口が増える
ネットショップでは基本的に商品数だけ入り口の数があります。
商品数を増やせば(商品登録)、その分ページも増えますからユーザー(お客様)に見てもらいやすくなります。
商品数をただ増やしたからといって、すべてが集客に結びつくとは限りませんが、少ない場合より多いほうが可能性が高くなります。
また、ユーザー(お客様)に提案できる商品が増えるということですから、その分、購入されやすくなるため売上アップの可能性も秘めているわけです。
商品数を増やす際のポイント
前述では、商品数が増えると集客にも繋がりやすく、購入率も上がりやすいというお話をしました。
では、商品数を増やすにはどうしたらよいのでしょうか。
例えば、ジャンルによるかもしれませんが単体で販売している商品であれば、セット売りにすることで商品数を増やすことができます。
セット商品でもいくつかバリエーションを作れば、その分、商品数を増やすこともできると思います。
また、可能であればサンプル品やお試し商品などを作ることも、購入率を上げるための施策として効果的なのでおすすめです。(後述にて説明あり)
関連性のある商品を仕入れる
メインで取り扱う商品に関連する商品があれば、それらを仕入れて商品数を増やすこともできます。
例えば、お茶専門の通販ショップであれば、お茶っ葉やティーバッグ以外に、急須やティーポット、フィルターインボトルなどの関連商品を販売していても自然なことだと思います。
むしろ、商品数が増える分、ユーザーに検討してもらえる機会が増えることに繋がるので、売上にも影響してくるでしょう。
「こんな関連商品があったんだ」というように、意外と見落としがちな場合があるので、時間をかけてチェックしてみてください。
在庫リスクを軽減できる仕入れ方法
商品数を増やす場合、基本的に在庫をかかえることになるので、そのあたりも考慮する必要があります。
上記でお話した内容で商品を増やすことが難しい場合は、簡単な方法としては、ネットで簡単に仕入れがおこなえる「トップセラー」というサービスを使用する方法もあります。
約25万点もの商品があり、在庫リスクも軽減されるため、気になる方はチェックしてみてください。
商品数を増やす際の注意点
商品数を増やす際に気を付けたいのが、販売している商品が自社ブランドだったり、オリジナル性がある場合、それらを考慮して商品数を増やす必要があります。
むやみに増やしてしまうと、ブランド力やオリジナル性の低下の原因になってしまいます。
無計画な商品数アップは、お店のコンセプトも崩しかねません。
そのため、例え小さいお店でもブランド力や専門性に長けている場合は、目先の売上に囚われすぎないよう注意が必要です。
商品数が少ない場合の集客について
「商品数が増えると入り口が増える」のセクションでもお話した通り、ネットショップでは基本的に商品数だけ入り口の数があります。
商品数を増やせば、その分商品ページも増えるので、検索エンジンにヒットするページ数も増えることに繋がり、結果的に検索経由からのユーザーがネットショップに訪れる可能性が高くなります。
しかし様々な事情から、中々商品数を増やすことができないお店もあると思います。
ネットショップ開店当初は、基本的に商品数に関係なく人が集まりづらいため、集客するためには広告を出稿するのが一般的ですが、自社ブランドやオリジナル性の高い商品の場合、認知されていないことも少なくないため、以下のような集客方法もおすすめです。
- インフルエンサーに紹介してもらう
- ブログやメディア等でコンテンツを作成し集客に繋げる
特にブログ(WordPress等)で、商品に関連するコンテンツを作成し集客することができれば、有料広告のようなランニングコストはかからないためおすすめです。
またブログの場合、商品ページの情報とは違った切り口で、商品の魅力や強みなどを紹介することもできるため、これから認知度を上げる際にも効果的と言えます。
コンテンツを作成する際は、商品に繋がるようなキーワードを抽出し、ユーザー気持ちに出来る限り寄り添いながらコンテンツ作成に望みましょう。
商品数が少ない場合の売上げアップのコツとは?
商品数が少ない場合、自社ブランドやオリジナル性の高い商品が想定されます。
そういった商品をユーザーに購入してもらうには「認知度」や「信頼性」は欠かせません。
また入口の商品も重要となってきます。
ブランディングで認知度を上げるには、一定の期間を要するため、今回は信頼性の部分について掘り下げていきたいと思います。
ネットショップにおいての信頼性には様々な要素がありますが、売上に大きく関係してくるのが「商品ページ」です。
まずは、「商品ページ作成」についての説明をし、後半で「入り口商品」についてお話します。
商品ページの作り込みは大切
ユーザー(お客様)は、検索経由やSNS経由から直接商品ページに訪れることも少なくありません。
そこで重要なのが、商品ページでユーザーが求めている情報をしっかり提供し、購入までわかりやすく案内してあげることです。
当たり前のことですが、基礎をしっかり押さえた上で商品ページを作成しないと、せっかく集客できても意味がありません。
では、実際にどういった点を意識しながら商品ページを作成するのか、大きくわけると以下の点です。
- 商品の情報
- 写真のクオリティ
商品の情報
商品ページを作成する際、可能な限り事細かく商品情報を掲載するようにします。
その際、「ユーザーがどんな情報を求めているか」を考えておこないます。
基本的なことですが、意外と見落としている情報があるかもしれません。
情報をチェックする際は、自分だけでなく、スタッフはもちろん、商品に精通していない第三者の協力を得るのも大切です。
情報の記載漏れに注意!「確認できない」が購入率低下の原因に。
写真のクオリティ
ネットショップにおける商品写真(画像)の品質は、売上に大きく影響してきます。
特に商品数が少ない場合、せっかく訪れてくれたユーザーを逃さないためにも、商品写真には力を入れるべきです。
また、商品写真も1枚だけでなく、色々なバリエーションを用意しておきましょう。
例えば、実際の利用シーンを交えた写真を撮影しておき、商品ページに掲載するだけでも、ユーザーが商品購入後のイメージがしやすいため、購入率アップに繋がります。
入口商品を準備しておこう
モール以外の自社ECサイトの場合、特に認知されていないと購入率が下がることがあります。
どんな素晴らしい商品でもユーザーの手に渡らなくてはその魅力が伝わることはありません。
そのため、ジャンルなどにもよりますが、サンプル品やお試しセットなどの入口商品を作り、ユーザーが購入しやすいサービスを提供するようにしましょう。
その際、入口商品(サンプル品など)では利益が残りづらいため、本命商品(利益が残りやすい関連商品など)をリピート購入してもらえるような流れを作っておくことも大切です。
ネットショップのリピーター作りで売上が安定!アフターフォローが重要です
商品数が少ない場合のネットショップデザインについて
商品数が少ない場合、ネットショップをデザインする際(トップページ等)にも悩ましいときがあります。
シンプルに商品を一覧するのも、パッと見でどんな商品を扱っているのかわかりやすいですが、その際は写真に力を入れる必要があるでしょう。
また、冒頭でもお話した「購入していない理由」を考慮すると「ネットショップで信頼を得ながら安心して購入してもらう」ためのデザインを施したほうが、より商品数が少ない場合でも売れやすくなります。
例えば、ネットショップの構成に関しては、「売れるネットショップのデザインとは?参考例と基本レイアウトをご紹介します。」でご紹介しているように、下図のワンカラムのデザインを取り入れるのもひとつの方法です。
ただ商品を並べるだけでなく、商品の強みや魅力をキャッチコピーなどの文言と一緒に伝える。その際、写真や画像の品質も大切です。
あるいは、お店の紹介や商品ができるまでの工程、こだわりや思いなどを伝えたり、レビューなどがある場合は、しっかりと掲載しておきます。
サンプル品やお試しセットなどの入口商品を、全面に押し出してユーザーに案内しても良いかもしれません。
そして、商品購入を検討する際の送料や支払い方法なども、わかりやすく掲載しておくことも大切です。
上記のように、お客様に商品の魅力が少しでも伝わるように試行錯誤し、安心して購入してもらうための材料をしっかりと用意しておくことが、商品数が少ないネットショップのデザインの考え方になります。