ネットショップを運営していて、新しいお客様を取り込むために色々と施策をされているオーナー様がほとんどだと思います。
リピーターの対策に関しては、
「何となくリピーターより新規顧客の集客に力を入れている」
「リピーターの重要性がよく分からない」
「新規顧客は取り込めているけど、売上が伸び悩んでいる」
このようなことで、悩んでいるオーナー様も多いかと思います。
本記事では、リピーターを集めることで、売上が安定して得られるといったメリットや実際にリピーターを集めるためのアフターフォロー等の方法についてご説明しています。
なかなか手を出せなかった方も、やろうと思った今が最適なタイミングです。
基礎からお話していますので、一緒に確認していきましょう。
まずは、リピーターをカテゴリーで分けて、整理しながら考えていきたいと思います。
リピーターは大きく分けて2種類
リピーターはカテゴリー分けすると、大きく2つに分けることができます。
ショップリピート
ネットショップ自体がわかりやすく、使いやすい。
同時に信頼性も高いため、同じ店で前回と違う商品を購入するケースです。
他にも、
「また他のお店を探すのがめんどくさい」
「他店で注文して失敗するのが怖い」という心理も含まれています。
商品リピート
商品自体が気に入り、同じ店で同じ商品を繰り返し購入するケース。
化粧水や健康食品、水などがあげられ、特にオリジナルブランドや商品として販売されているお店にみられます。
※ただし、他店と同じ商品を扱っている場合は、価格競争に巻き込まれて、自分のショップよりやすいショップに乗り換えてしまう可能性もあります。
リピーター獲得で得られるメリット
「リピーター対策をしたほうがいいのかな」と思っていても、具体的にどのようなメリットがあるのか分からないと、大切な時間をその対策に費やしていいものか踏みとどまってしまうと思います。
そこで、ここではリピーターを獲得することで得られるメリットをお話していきたいと思います。
新規顧客獲得のコストを削減できる
リピーターとは、繰り返し自分のショップで買い物してくれるお客様です。
つまり、リピーターのお客様がいない状態だと、常に新規のお客様を呼び込まないと売上が出ない。ということです。
マーケティングの用語では、「1:5の法則」というものがあります。
これは、新規のお客様に商品を販売する場合、リピーターに比べ5倍のコストがかかるといわれている法則。
リピーターがいないと、新規顧客獲得のために広告費などの金銭的なコストをかけ続けることになります。
これだけでも「やってみよう」と思われたオーナー様もいらっしゃると思いますが、実はまだリピーター獲得のメリットがあります。
安定した売上を得られる
こちらの理由は単純で、繰り返し自分のショップで購入してくれる「リピーター」が増えることで、ある程度の売上を確保することができます。
また、リピーターのお客様は既に自分のショップの商品を購入して、商品の質やショップのサービスを体験してくれているので、新規の顧客に売り出すときよりも比較的簡単に購入してもらいやすい傾向にあります。
口コミ(レビュー)が増えると新規顧客も増える
リピーターのお客様が増えると、口コミやレビューといったお客様の感想も増えていきます。
すると、その口コミを見た別の方の目に留まり、新しい顧客になってくれる可能性があります。
例えば、TwitterやInstagramでお客様が自分のショップの商品をおすすめしてくれている口コミが広がると、お店側で時間やコストをかけて発信しなくても、その口コミを見て購入を決めてくれる人がいるかもしれません。
お店側のアピールでなく、お客様のリアルな感想は購入時の参考にされやすいため、とても貴重です。
このようにリピーターを増やすことで、新規顧客の集客にもつながっていきます。
レビューを集める方法については、以下のページにまとめていますので、参考にしてください。
>ネットショップ・レビュー(お客様の声)の集め方と効果的な見せ方とは?
小さなお店ほどリピーター対策は大切
リピーターはショップの規模に関係なく重要な顧客ですが、特に小規模で運営しているショップほどリピーター対策は大切です。
なぜなら、お客様は一度購入しただけのショップの名前を覚えていないから。
「楽天市場」で買った。
「Amazon」で購入した。
モールの名前は出てきても、どのお店で買ったの?と聞くと答えられないお客様が多いのが現実です。
リピーターになってもらう第一歩は、まず自分のショップを覚えてもらうこと。
自分のショップを思い出してもらうためにも、リピーター対策は重要です。
ここまでで、「リピーター」を増やすことで得られるメリットと小規模ショップでのリピーター対策の重要さについてお話してきました。
リピーターのメリットをお客様の立場で考えてみる
ここで、一度お客様の立場に立って、自分のショップのリピーターになった時のメリットを挙げてみましょう。
- 一度購入した商品をすぐに購入できる
- ポイントを利用できる
- 探す時間を省略できる
- 住所や支払い方法の登録時間を省略できる
など
自分たちの視点だけじゃなく、お客様の視点からも考えてみることで、「またこのお店で買ってみようかな」と思ってもらえるような方向性で考えることが出来ます。
最終的にはショップの売上向上が目的ですが、あくまでもお客様に気持ちよくリピーターになってもらえる形が理想です。
当たり前なことですが、本質を見失わないように注意しておきたいポイントです。
ここまでの内容で、リピーターの重要性についてはしっかりと確認出来たと思うので、次に実際にリピーター対策をおこなう方法についてお伝えしていきます。
ネットショップでリピーター率をアップする方法
ネットショップのリピーター対策は様々な方法がありますが、ここではいくつかピックアップして説明していきます。
購入後のアフターフォローから、不特定多数の人に向けて発信する方法まで紹介していますが、ほとんどが、自分のショップを「思い出してもらう、覚えてもらう」ための方法です。
また、いきなり全ての方法を取り入れて切羽詰まって、肝心な発送業務などに影響が出てしまっては本末転倒です。
自分のショップのスケジュールと相談し、可能であれば他のスタッフなどと役割分担しながら進めていきましょう。
サンクスメール(お礼メール)を送る
まず必ずおこなっておきたいのが、このサンクスメール(お礼メール)の送信です。
アフターフォローとしても、重要な方法になります。
購入してくださったお客様に対して、商品が届いた頃合いを見てサンクスメール(お礼メール)を送ります。
お客様を大切に思っているという気持ちで感謝の言葉を伝えて、商品に不備等がないか尋ねてみたり、購入して終わりという印象にならないように、しっかりとフォローしておきます。
購入頂いた商品のレビューを募集したり、ショップを再訪してもらうために、商品の関連商品を掲載するのも有効です。
また、消耗品などを販売している場合は、お客様が商品を使い終わった頃にアフターフォローをすることで、再購入の確率を高めることができます。
ハガキを郵送する(DM)
お客様の年齢層が高い商品を扱っている場合は、ハガキを郵送するのもひとつの方法です。
特にご年配の方は手紙やハガキのやり取りに慣れ親しんでいる人が多いので、自店のイメージアップにも繋がります。
定期的な季節のあいさつやイベントのお知らせなどを送り、ショップを思い出してもらうようにしましょう。
リピーター向けのイベントを企画する
一度購入してくださったお客様に対して、リピーターだけの特典などを企画しましょう。
例えば、次回購入に使えるクーポンを発行したり、プレセールとして一般のお客様より一足先にお得に購入できるイベントなど、リピーターになることで得られるメリットを提供しましょう。
メールマガジン(メルマガ)を配信する
先程紹介したような、リピーター向けのイベントなども、企画しただけでは誰にも気づいてもらえません。
そんな時にも活用しておきたいのが、メルマガです。
定期的にショップのお得な情報や新着商品の紹介など、自店のアピールをおこなうことでリピーターになってくれる可能性を増やせます。
ただ、あまりしつこく送ると、お客様は不信感を抱き逆に遠ざかっていってしまいます。
こういったアプローチは回数を絞って行いましょう。
メルマガの書き方のポイントやテンプレート(例文)は以下のページで紹介していますので、取り入れたい方は参考にしてみてください。
>ネットショップ・売上UPに効果的なメルマガの書き方。テンプレート例付き
商品の満足度を高める
お客様に満足してもらうということは、「良い買い物をした」「良いお店を見つけた」という印象を持ってもらうことに繋がります。
それには、商品ページでその商品についての魅力を深く追求してお客様に伝えることです。
例えば、「無添加」「無農薬」など安全性の高い商品はそれだけで一つの魅力ポイントです。
そういった特徴がなければ、その商品を誰かに使ってもらいその経過をエピソードとして商品ページで紹介するのも良いと思います。
さまざまな角度から商品を紹介することで、特徴が少ない商品でも魅力的に見せることが可能です。
定期購入商品を用意する
「リピーター」は繰り返し自店で商品を購入してくれるお客様のことですが、繰り返し購入してもらうために、定期購入の商品を用意するのもひとつの方法です。
例えば、青汁などの健康食品や化粧品、ワインのような嗜好品まで今では様々な定期購入商品が販売されています。
既にショップで販売している商品から選んでも良いですし、見当たらない場合は、定期購入のために新しく商品を仕入れるのもひとつです。
定期購入だと、先の売上も読めるため運営上有効な方法ですが、一度始めてしまうとなかなか止めることができないため、しっかりと企画していく必要があります。
SNSの運用をおこなう
TwitterやInstagram、Facebookなど、お客様が普段使っているSNSで発信することによって、より身近に感じてもらい信頼感を築くことができます。
商品の紹介だけでなく、フォローしてくれた人に有益な情報を発信したり、返信をもらったら真摯に返すなど、こまめな運用がショップのブランディングになったり、後々のリピーター増加にもつながってきます。
ブログを定期的に更新する
SNSとあわせて行いたいのがブログの運用です。
SNSでは伝えきれない商品開発の裏側や、商品の少し違った使い方など、ショップのコンセプトを伝えやすいのがブログです。
ブログを更新した際は、ブログ内容の概要を添えてSNSでもシェアするようにしましょう。
最後に
リピーターの重要性や考え方、そして、リピート率アップの具体的な方法についてご紹介しました。
リピーターを獲得する方法をまとめておくと、
- サンクスメールを送る(アフターフォロー)
- ハガキを郵送する(DM)
- リピーター向けのイベントを企画する
- 商品の満足度を高める
- メールマガジン(メルマガ)を配信する
- 定期購入商品を用意する
- SNSの運用をおこなう
- ブログを定期的に更新する
このように、基本的にお客様との接触(タッチポイント)を増やすことで、自分のショップを思い出してもらう行動がほとんどです。
もちろん、商品が購入しづらい、特徴が伝わらないなど、ショップ自体が不親切な作りだと紹介した方法を実践しても、リピーターが増えていかないこともありますので、こちらはリピーター対策を行う前にチェックしておきたいポイントです。
まずは、お客様の立場に立ち、自店のリピーターになった時のメリットを考えながら、リピーター獲得に向けて頑張りましょう。