ネットショップは実際に商品を手に取れない分、クレームも発生しやすくなる傾向にあります。
お店側で注意していてもお客様から思わぬクレームが突然くることも。
本記事は、ネットショップ初心者の方向けに、クレームに関する以下のことを主にお話しています。
- クレームの種類
- クレーム対応について事前に済ませておきたいこと
- クレーム対応する際に使わないほうが良いNGワード
- クレーム対応する際のポイント
- クレームにならないための対策
いつどんなクレームがお客様から来るかわかりませんので、ひとつでも気になる内容がある場合はチェックしてみてください。
クレームの種類とは
クレームは大きくわけて以下の種類に分けることができます。
【1】商品についてのクレーム
商品自体が不良品だったり、イメージと実物が違うなど。
【2】梱包時のクレーム
スタッフの作業による、梱包のミスや住所の誤りなど。
【3】配送時のクレーム
配送業者の原因による遅配や破損など。
【3】については、主に配送業者側の内容となるため、お店側で出来ることは限られてきますが、ここで大事なことは「信頼できる配送業者」を準備しておくことです。
また、配送時のクレーム予防のひとつとして「配送シール」を貼ると良いでしょう。
配送シールとは?
配送シールとは、例えば以下のようなものです。
ネットショップから配送業者さんへのお願い(注意書き)となるわけですが、商品を購入してくれたお客様も目を通すことがあるので、お客様からすると「自分が購入した商品を丁寧に扱ってくれている」という好印象なイメージを持ってもらえます。
そのため、配送業者が原因のクレームに巻き込まれにくくなるわけです。
クレーム対応について事前に社内で共有しておきましょう
クレームは思いも寄らないタイミングで突然やってきます。
通販では特に電話でのクレームが多いので、お客様が怒り心頭で電話をかけてくることも少なくありません。
何も準備をせず、電話を取ったスタッフはお客様の勢いに驚き、困惑してしまうかもしれません。
困惑した状態で対応してしまうと、火に油を注ぐことになりかねないので注意が必要です。
また、スタッフなどがクレーム慣れしていない場合、驚きのあまり即座に上司などに電話を替わろうとする場合がありますが、お客様側にとっては「たらい回し」されている印象を与えかねません。
これらのことから、電話クレームの初期対応については社内で事前に話し合っておく必要があります。
何の準備もしていないと通常業務にも悪影響を及ぼす可能性がありますので、いくつかのパターンを想定し共有しておきましょう。
クレーム対応する際に使わないほうが良いNGワード
仮に理不尽なクレームだったとしても、お客様があなたのショップを利用してくれたことに変わりありません。
お客様側の立場となって、相手を思いやる気持ちを忘れずに対応する必要があります。
以下のようなワードは、お客様からのクレームを悪化させる可能性があるので気をつけましょう。
- 「説明を読んでいただけますか」
(相手を突き放した不親切な対応になってしまう) - 「規則ですので」
(お店の都合を相手に押し付ける) - 「それは違います」
(相手に反論してしまっている) - 「品質には何の問題もございません」
(クレーム自体を否定する行為)
社内の事情やルール等で、やむを得ない場合はあるかと思いますが、理由がある場合でもまずは真剣に話を聞き丁重に謝ることが大切です。
クレーム対応する際のポイント
感情的な状態でクレーム対応をおこなうと、判断を誤りかえって問題を大きくしてしまいがちです。
まずは落ち着いた状態で、メールや電話の折返しも迅速におこないます。
クレームの原因はさまざま
クレームの原因はさまざまです。
スタッフや配送業者のミスだけでなく、お客様側の勘違いということもあります。
そういった場合にも、まずは謝罪をするようにし、その後詳細を聞くようにしましょう。
その時も低姿勢での対応を心がけるようにします。
事務的にせず同調すること
電話のクレームの場合、相手はあからさまに怒りをぶつけてくるかもしれません。
話を遮ることはせず、丁寧に最後まで聞くことが大切です。
相手が話おわったら、「○○ということですね。お怒りはごもっともです。本当に申し訳ございません」など、相手に同調し共感するようにしましょう。
重く受け止めていることを言葉や態度で示します。
クレーム対応の初期対応は、「丁寧に聞いてくれた」「自分の気持ちが言えた」「誠意が感じられた」など、お客様に思ってもらうことで解決に一歩近づきます。
逆に事務的な対応で、扱いが軽いなどと思われると、状況は悪い方向へと向かってしまうので注意が必要です。
相手が落ちついたら対応策の提案をしよう
クレームの相手が落ち着いたタイミングで、ショップ側の説明や対応策を提案していきます。
相手によっては無理な要求をしてくる人もいるでしょう。
対応できない場合は、まず謝り、対応できない理由を説明した上で代替案を提示する形が一般的です。
双方との話し合いで対応策がまとまれば、今後どう改善するかや流れなどを説明し、必要であればお詫びの手紙や品物などを送ると良いでしょう。
クレームにならないための対策とは
クレームになる前に対策を施しておくことも大切です。
主な対策方法として、以下のことがあげられます。
- 商品ページ(商品説明)をしっかり作成する
- 送料や返品などの情報をわかりやすく案内する
- 特定商取引法に基づく表記のページをしっかり設ける
- QAページを作成する
情報漏れを無くすだけでも、クレーム数の減少に繋がります。
お客様が欲している情報が掲載されているか、ユーザー目線でしっかり検証するようにしましょう。
また、事前に質問されるであろう、あるいはよくある質問というような形で、Q&Aページを作成しておくこともクレームの予防策だけでなく、お問い合わせの数を減らすことにも繋がるためおすすめです。
クレームはネットショップの改善点を教えてくれる大事な声
お客様からのクレーム内容は様々ですが、中にはショップ側が気づかなかった鋭い指摘をしてくださるお客様も存在します。
そういった内容は、クレームと捉えず「ネットショップをより良くするための大事な声」として、有り難く頂戴するようにしましょう。
また、クレームはネットショップ改善だけに限らず、商品の改善や開発などの面でも貴重な意見をいただける場合があります。
クレームというと響きは悪いですが、あまりネガティブに捉えず、より良いお店へ成長するための大切なステップと思い丁寧な対応を心がけましょう。