ネットショップ売上げアップの施策として欠かせないのが「レビュー(お客様の声)」です。
しかし、レビューを集めるのは簡単なことではありません。
「レビューを書いてもらうには?」どうしたらよいのか、そんなお悩み持つ初心者の方向けに、ネットショップでの「レビューの集め方、集める際のポイントと注意点、効果的な見せ方」などについてお話します。
まずは 本題に入る前に「レビューとは?の基礎から、レビューの重要性」について解説していきます。
レビュー・お客様の声とは?
「お客様の声」とは、お客様に商品を実際に使用してもらった感想を指します。
損得を抜きにした第三者からの情報は、ネットショップに訪れた人の信頼を得やすいという特徴があります。
レビューの重要性について
ネットショップで商品を購入する際に、どのくらいの人たちが口コミやレビューを参考にしているのでしょうか。
総務省(平成28年版 情報通信白書)が、20~60代を対象に「レビューをどの程度参考にするか」という内容に対して調査をおこなったところ、約7割の人達がレビューをある程度参考にしていることがわかっています。
出典:平成28年版 情報通信白書
また、「レビューを読む際、主に重視する点」に対して、ユーザーは以下のようなことを重視されています。
- 情報量が多いこと
- 最近の情報が含まれていること
- 情報の信頼度
- 評価が数値で端的にわかること
- 高評価の投稿が多い又はランクの高い投稿者の投稿があること
など
現代、ネットショップで商品を購入している人は多いと思いますが、上記の調査結果のように、商品を購入する際に「第三者の声を参考にする、気にする」ということは、ごく自然なことだと思います。
なぜ、レビューを参考にするのか
前述の通り、「約7割の人達がレビューを参考にしている」という点を踏まえると、レビューはとても重要なことがわかります。
では、なぜユーザーはレビューを参考にするのでしょうか。
その主な理由には以下のことが考えられます。
- 失敗したくない
- 失敗した場合の言い訳を考えている
失敗したくない
沢山のネットショップがある中、自分に一番合っている商品を購入するには、色々なお店を見て回ったり、比較サイトで調べるなど多くの時間を費やすかもしれません。
それは、「失敗したくない」からです。
失敗したくないという思いの中には、「少しでもお得に買いたい」「安心して購入したい」なども含まれています。
ネットショップによっては、商品ページなどを作り込んで信頼性やお得感を担保しているショップもあると思います。
しかしそれは、ショップのアプローチ(販売者側の声)であって、リアルな声ではない可能性があります。
そのため、購入者側はリアルなレビュー(第三者の声)を参考にする傾向が強いと考えられます。
また、「ここで買ってみよう」と潜在意識的に自分自身を納得させている、とも考えられます。
失敗した場合の言い訳を考えている
初めに出会った、目についた商品を即買いする人は少ないと思います。
大抵のひとが、違う商品と比較したり、レビューなどを見て品定めしているわけです。
この行為は、少なからず時間を要するため、仮に商品購入に失敗したとしても「あれだけ時間をかけて商品を選んだわけだし仕方がない」というように、自分自身を納得させている、行為としても考えられます。
要は、人間の自己防衛本能が働き「自分の失敗を認めたくない」わけですね。
こういった状況は、誰しもが経験されているかと思います。
レビュー・お客様の声の集め方
「よかったらレビューをお願いします」とお客様に案内しても、残念なことに殆どの人は見向きもしてくれません。
特に、ネットショップを開店したばかりだと知名度も低いため、レビューをもらうのに一苦労です。
レビューをもらうということは、ユーザーの時間を奪うということに繋がります。
ユーザーがレビューを書く際、少なからず思考し時間を要しますよね。
そのため、ショップ側はそれに見合うだけの価値をユーザーに提供するための施策が必要がです。
様々な施策が考えられますが、ネットショップで取り入れやすい施策「レビュー(お客様の声)を集める方法」は、主に以下の通りです。
- プレゼントを付ける
- 割引をする
- モニター募集をする
ひとつずつ解説していきたいと思います。
プレゼントを付ける
「レビューをしてくれる方に○○をプレゼント」というような形ですね。
定番の方法となりますが、比較的簡単なわりに効果的なため、ネットショップを始めたばかりのお店でも取り入れやすい方法です。
プレゼントの内容は、お店で販売している商品によっても異なってくるかと思いますが、3つほど用意しておき、どのプレゼントが反応されやすいか等を検証することで、より効率的にレビューを集めることもできます。
割引をする
ここで言う割引とは「割引クーポン」の配布です。
例えば、「レビューを投稿してくれた人限定に、次回の購入から使える○○円引きクーポン」を差し上げます。というような形ですね。
フォローメールを送る際に、一緒に案内しても良いと思います。
この施策の良いところは、レビューも貰いつつ、リピーターになってくれる可能性が高まるという点です。
また、クーポンが使用できる期間は可能な限り長いほうが、ユーザーにとって利便性がありますが、あまり期間が長すぎても忘れられてしまうため、商材に合わせて適宜設定をおこないましょう。
モニター募集をする
新商品などの場合に有効的な方法のひとつに「モニター募集」があります。
商品やサービスを無料で提供する代わりにモニターとなってもらい、レビューをもらう形です。
モニターを募集する際は、メルマガやSNS等を活用するのが一般的ですが、ファンが少ない場合は広告などを打って募集する方法もあります。
モニターに参加すると「一緒に商品やサービスの開発に参加している」という気持ちにもなるため、レビューを集めやすい傾向にあります。
レビューを集める際のポイントと注意点
このセクションでは、レビューを集める際のコツやポイント、そして注意しておきたいことをお話します。
リピートしにくい商品は特にレビューを集める
ベッドや壁面収納などといった商品は、一生のうちに購入する回数が限られています。
こういったリピートしにくい商品は、新規購入者を継続的に獲得していく必要があります。
そこで欠かせないのが「レビュー(お客様の声)」です。
すでに購入頂いているお客様に対して、レビューや感想の記入をお願いしましょう。
これら第三者の声を新規顧客の接客のひとつとして使用します。
購入の後押しとしても
リピートしにくい商品は、一生のうち滅多に買わない商品ともいえます。
「日用品等とは違い失敗できない買い物」という心理が働きがちです。
その為、お客様は購入に対してかなり慎重になっていると言えるでしょう。
そこで「レビュー(お客様の声)」の登場です。
お客様の満足の声を集めることで、検討中のお客様の購入を後押しする大きな力になりえます。
更に、レビューをくれたお客様自身も、商品の感想を書くことで商品への愛着や満足感が高まり、ブログなどで口コミの発信源となってくれる可能性もあります。
ネットショップのレビューは主に2つ
ネットショップのレビューには主に以下の2つがあります。
(ネットショップ開店サービスや作成方法によっても異なる)
- 商品レビュー
- ショップレビュー
商品レビューは、その名の通り商品に関するレビューです。
一方で、ショップレビューは、メールや配送などのショップ対応に関するレビューになります。
本記事では主に「商品レビュー」についてお話していますが、ショップレビューが好ましくないと商品レビューが集まりづらい傾向にあります。
その理由については以下をご覧ください。
ショップ対応の質で、商品レビューが集まりづらい場合がある
商品の質がよく、ユーザーの満足度が高かったとしても、ショップ対応(接客)が悪かったらどうでしょうか。
ショップ対応には様々なことが挙げられますが、例えば以下のような点です。
- サンクスメールが届かなかったので、注文できているか不安だった
- いつ発送されたかわからない(発送メールが届いていない)
- 商品について気になるところがあったので問い合わせしたら、対応がイマイチだった
など。
これらはほんの一部ですが、ユーザーに少しでも悪い印象を与えてしまうと、いくらプレゼントを付けたり、割引クーポンなどの施策でレビューをお願いしても、検討してもらうことすら難しくなってしまう可能性があります。
ネットショップだとどうしても相手の顔が見えないため、接客に対する意識が低くなりがちですが、見えないからこそ些細なところに目を配り丁寧にショップ対応(接客)することが、商品レビューをもらう上で重要な要素のひとつと言えます。
メルマガ等でアンケート
メルマガを使ってアンケートに答えてもらう方法もあります。
レビューとは少し違った角度のものとなりますが、よりリアルなお客様の声を貰うことも可能です。
お客様の声は、良いレビューだけではありません。
悪いレビューも当然存在します。
良いレビューだけだと、逆に怪しまれる可能性もあります。
そのため、多少悪い内容の声でもそれがお客様のリアルな声であれば、取り入れることで「レビュー(お客様の声)」としての信憑性がより増すことに繋がるでしょう。
レビューをお願いするタイミング
レビューをお願いするタイミングを間違えると、ショップの印象を下げてしまう可能性があるので注意が必要です。
また、商品の発送後すぐに感想を求めた場合、「良かったです」「まだ使っていませんが楽しみ」というような表面的な内容が多くなってしまいます。
これでは「レビュー(お客様の声)」の本当の効果は発揮できず、購買意欲の向上に繋がりません。
レビューをお願いするタイミングとしては、お客様が商品を十分に使用した頃合いを見計らって送るのがポイントです。
自分自身で実際に商品を使用することで、送るタイミングをある程度予測することもできます。
レビューの書き方をしっかり案内する
ユーザーの中には、レビューを書きたくても、書き方がわからず断念してしまう場合もあります。
レビューを書きたいという意欲があるのにも関わらず、書けないわけなのでショップ側からするとかなりの損失になります。
こういったレビューを書くことに慣れていない初心者の方向けに、「レビューの書き方」をわかりやすく案内することが大切です。
文字だけでわかりにくければ、画像を含めたり、動画を用いても良いかもしれません。
それでもユーザーが迷ってしまう場合は、電話で案内してあげても良いでしょう。
よりショップに対して好印象を持ってもらえ、レビューの質があがる可能性もあります。
レビューの質を高めるには
レビューが貰えたとしても、以下のような声が集まるとあまり意味がありません。
- ぴったりでした
- おいしかったです
- また購入したいです
中には、どう書いたら良いのかわからない、という人もいると思います。
レビューをもう少し具体的に書いてもらうには、「レビューのサンプル例」をいくつか用意しておくと効果的です。
例えば、これまで頂いているレビューの中からいくつかピックアップし、サンプル例として案内することでレビューを書くときの参考にしてもらいます。
もし、レビューの質が気になる場合は試してみてください。
レビューの効果的な見せ方
レビュー(お客様の声)が集まると色々な用途で使用することができます。
(ネットショップ開店サービスや作成方法によっても異なる)
例えば、楽天ショップやYahoo!ショッピングなどのモール型のネットショップでは、レビュー機能というものが存在しており、そこからレビューを書いてもらうことで、商品やショップのレビューが自動的に反映されるようになっています。
また、カラーミーショップなどの自社ECのネットショップでは、上記のような機能は契約プランによって有無が異なります。
備わっていないプランだとしても、フリーページという機能を使い、レビュー(お客様の声)を上手に掲載することで「お客様の声ページ」を作成し、ユーザーに案内することが可能です。
ネットショップ・モール型と自社ECを把握してベストなお店作りをしよう
商品ページでレビューを掲載(案内)しよう
レビューは色々な場所やページで使用することができますが、より効果的なのは商品ページに掲載することです。
基本的に商品ページから購入ボタンを押して、商品購入に至るユーザーが多いため、購入ボタン(カートに入れる等)付近、あるいは商品ページ内の説明エリア等にレビューを掲載すると、ユーザーの目に付きやすく参考にしてくれます。
レビューが高評価な場合は、購入の後押しにもなるため忘れずに掲載しておきましょう。
ネットショップ売上アップ対策!実績やレビューを商品ページに掲載しよう。
最後に
お客様の声は、購買率アップ以外にも商品の改良や新商品開発のヒントにも繋がります。
たとえ厳しい意見を頂いたとしても、運営方針を見直す良いきっかけともなりえます。
また、お客様の声はスタッフの意識向上へも繋がるので、できるだけ多くのスタッフと共有するようにしましょう。
お客様からの声は、いわばショップ運営の成果です。
一部の人間だけでなく、多くのスタッフ皆で成果を味わうことで「やりがい」を感じられ、より質の良い仕事へと繋がります。